相続財産となる土地の実測はされていますか?
土地の評価額というものは、日常において気にされる方はそう多くはないと思います。マイホームの購入や売却の際に耳にされることがほとんどでしょう。減少傾向ではありますが、相続税の申告において土地の評価額は相続財産の中でも大きな割合を占めています。相続の際の土地の評価額において注意する事項をご説明します。
- 被相続人が亡くなった日の時価
相続において取得した土地の評価は、被相続人が亡くなった日の時価です。相続税の申告時の時価や、固定資産税納税通知書の金額ではありません。
※固定資産税納税通知書に記載されているのは1月1日時点の時価です。
- 路線価方式と倍率方式
土地の評価方法には「路線価方式」と「倍率方式」があります。
「路線価方式」…路線価×面積
「倍率方式」…固定資産税評価額×倍率
この2つの方式はどちらも地積(土地の面積)を元にして計算します。ところが、実際の実測面積と市町村が管理している固定資産課税台帳が合わないことが多く、トラブルに発展することもあります。これは市町村に管理されている地積が、明治以降の測量を元にしているため、測量当時の技術的な問題から、実際の面積と違うところが出てきてしまうからです。
そのような経緯から、登記簿や固定資産台帳の地積を修正するための地積調査が行われてますが、現在でも対象面積の半分ほどしか完了していません。相続時に選択する方式に係わらず、地積調査が行われていない土地をお持ちであれば、まずは土地の実測を行うことから初めてみてはいかがでしょうか。